MacBookPro2021年02月06日

リモート会議で、パワーポイントやエクセルの画面を共有しながら操作したりする時など、2015年のMacBookProでは力不足で動作がもっさりになってきた。おまけにZoomで背景を変える機能も使えない。そもそもこれ買ったときはリモート会議をこんなにすることになるとは思いもしなかったからな。

と言うことで、昨年の10月の半ば、キーボードがバタフライ構造からシザー構造に戻って改善した2020年のMacBookPro(13inch)をアップルストアで注文した。それまで使っていたものに合わせてメモリは16GB、SSDの容量は1TBにカスタマイズした。

すると、納期が5週間もかかると表示された。えー、即日無料配達ってうたってるのに。アップルのサポートにチャットで相談したけど、世界的に品薄で、カスタマイズなしでもそれくらいの納期がかかるという。

仕方がないので5週間待つことにした。

しかしである。待っている間にM1チップ搭載の新しいMacBookAir/Proが発売された。しかも今納品を待っているモデルよりも数倍速くて安いという。おいおい、なんだよそれ。わかってたらMacBookPro、購入もうちょっと待ってたのに。

と言っても、キャンセルもできず、11月の終わり頃、世間がM1チップ搭載のマックの話題で持ちきりの中、時代遅れのインテルベースのMacBookProが納品された。

結構時間をかけて2015年モデルから移行した。なにせ、OSがCatalinaになって多くのソフトが使えなくなった。IllustratorCS6とApertureが使えなくなったのは一番痛かった。IllustratorCS6は代替ソフトとしてAffinityDesignerを使うことにした。と言っても互換性が完全ではないので、Parallels上で古いMacOS Xを起動できるようにし、その上に改めてIllustratorCS6をインストールして、互換性のないファイルをメンテナンスできるようにした。Illustrator CS6のアクティベートがネットワーク経由でできなくなっており、随分苦労したが、なんとか使えるようにできた。同様にOffice2011もParallels上で使えるようにした。Office2011で作成したファイルをOffice2019で開くとレイアウトが崩れることがあるから。

Apertureだけはいまだに代替ソフトが見つからず、Retroactiveというソフトを使って無理やりCatalina上で動作できるように改造した。ただし、Flickrへアップロードするプラグインが使えなくなった。また、ムービーの再生にも対応していないようだ。あー、せめてMojaveが動いてくれたら...。

Thunderbolt2やUSB3ベースのアダプタも軒並みUSB-C対応せざるを得なくなった。本体は軽くなったかもしれんが、端子が減ってアダプタを持ち歩く必要が出てきたのでかえって煩わしくなった。この傾向はMacBookAirの時も感じたが、それに輪をかけて面倒だ。

年末になんとか移行を完了して、本格的に使い始めたのだが、不満がいっぱいだ。

まず、突然クリックができなくなる。ふだん右手の親指でクリックするのだが、トラックパッドがデカすぎてホームポジションに手を置いて使っているとトラックパッドの左端に左手の親指の付け根が触れることがあるのだ。そうすると、もう左手を少し浮かせてやらないとクリックを受け付けてくれない。頻繁に起こるのでかなりのストレスだ。ここまでトラックパッドを大きくする必要ないだろ、設計ミスじゃないのか。

次に、スリープした状態でマウスや外付けキーボードなどのUSB機器を取り付けると認識してくれない。抜き差ししてもダメ。再起動するまでは復活しない。これはCatalinaのバグという説もあるがどうもよくわからない。Big Surにしても修正されてないという人もいる。頼むからまともに動くものを作ってくれ。

スピードが少し速くなった(それとてM1チップのMacBookProとは比べ物にならないだろう)ほかは、不便になったことばかりでメリットが感じられないのだけど、スピーカーからの音が素晴らしくよくなったことと、USB-Cベースなので、サードパーティ製の安価で小さな電源アダプタが使えるようになったことだけはよくなった。

それ以外は全て2015年MacBookProの方が使いやすかった。

iWork2021年02月16日

うちにはiWork'09のKeynoteで作ったプレゼン資料がたくさんあるのだが、KeynoteはiWork 09に含まれているVer.5と、それ以降のVer.6で互換性が低く、Ver.5で作った資料をVer.6以降で開くとまともに動かない。

仕方がないので、Ver.5をずっと使い続けていたのだが、Catalina以降しか動かないMacBook Pro(2020)に機種変更して完全に使えなくなってしまった。

他にもIllustratorCS6、Office2011が使えなくなったのだが、Parallels DesktopにゲストOSとしてMountain Lionを仕込んでその上で動かして、互換性を保つことができた。

iWork'09も同様にParallels上で動かそうとして、わざわざインストールディスクを取り寄せてみたのだが、うまくいかなかった。ソフトは起動するのだが、新規書類を作ろうとしてもウィンドウ内は真っ白なままだ。既存のプレゼンテーションファイルを開いてスライドショーを実行しようとすると「お使いのコンピュータには、スライドショーを現在の画面解像度で再生できるだけのVRAMが搭載されていない可能性があります」とかいうわけのわからないエラーが出て起動できない。

どうも調べると、iWork'09はParallels上のゲストOSではまともに動かないらしい。Parallels上のMacOSは2D/3Dのアクセラレーションが効かないのだが、iWork'09ではアクセラレーションが必須だから、というのがその理由だ。この情報に行き着くまでかなり苦労したが、Parallelsのフォーラムに載っていた。散々調べて方法がないというのは萎える。
https://forum.parallels.com/threads/iwork09-doesnt-work-on-mac-os-10-7-lion-vm.257561/

結局、iWork'09の動作するマックを別に用意するしかなさそうだ。MacBook Proを新しくしたけど、本当にいいことがほとんどない。せめてMojaveが動いてくれればなぁ...。最新バージョンに移行して欲しかったら、せめて互換性だけはきっちり保ってくれよ。

星新一2021年02月23日

前から読みたかった「気まぐれ星からの伝言」を読んだ。星新一さんが新井素子さんのデビューに関わっていたことは聞いたことがあったが、ここまで入れこまれていたとは思わなかった。その新井素子さんの「声の網」の解説が秀逸だった。「情報が、エネルギーとなる」ことだけではなくて「人が持つ“秘密”が情報の持つ力の本質である」ということをパソコンもない時代に見抜いていた、というのだ。確かにそうだ。星新一さんの凄さをこの数行で改めて思い知った。

子供が読むかと思って、あらゐけいいちさんが表紙絵を描いている星新一の「気まぐれロボット」「まぼろしの星」「宇宙の声」を取り寄せた。子供には全然訴求しなかったが、久しぶりに読んでみた。多分、中学生の時以来だ。オチを覚えている話もあれば、完全に忘れていて全く新鮮な気持ちで読めた話もあった。

とりわけ、まぼろしの星、宇宙の声の中編2作品は、読んだ記憶はあったのだが、どういう話だか全く覚えていなかった。どちらも少年少女を主人公とした宇宙冒険もの。

で、ふと思ったのだけど、「宇宙の声」のこの無敵の植物って、もしかして小川一水さんの天冥の標のオムニフロラの元ネタだったりしないのかな。それとも、無敵の植物というのはSFネタとしてよくあるものなのだろうか。無敵の植物といえばトリフィドもそうかもしれないけど。